非透過性納体袋とは何? どんな時に使われるの?

感染症で亡くなった方のご遺体は厚生労働省のガイドラインに従い、
非透過性納体袋に収納、密封の上で葬祭業者が引き取ります。
ここで使われる「非透過性納体袋」について調べてみました。

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非透過性納体袋とは

非透過性納体袋とは、PVEA(ポリエチレンビニールアセテート)でできている白色の袋状の物で、 ポリエステル製のジッパーが付いています。密閉を保つ為、内部から漏れ出ない様に漏洩防止仕様になっています。
セレモバッグ、といった商品名もあるようです。

下記のケースの場合、ボディバッグが必要となります。

1 、指定感染症(1類、2類、3類)又は新型インフルエンザ等感染症の病原体に汚染された遺体。
2 、血液・体液・排泄物等による接触感染リスク暴露の防止。
3、 屋内や野外の遺体の一時期的な安置。
4 、又、その後の腐敗臭の防止。
5 、損傷のある遺体や腐乱した遺体におけるプライバシー保護など。

指定感染症とは

感染力や患者が罹患した場合の重篤性などに基づき、
その感染症を危険性が高い順に1類から5類に分類しています。

1類:
エボラ出血熱、痘瘡、ペスト等

2類:
結核、重症急性呼吸器症候群(SARS)、中東呼吸器症候群(MERS)等

3類:
コレラ、赤痢等

4類:
A型肝炎、マラリア、日本脳炎等

5類:
麻しん、後天性免疫不全症候群、感染性胃腸炎(ロタウイルス)、細菌性髄膜炎等

厚生労働省のガイドライン

今回の志村けんさんのケースの様に、非透過性納体袋を使用した遺体の取り扱い
については、厚生労働省が‏示しているガイドラインに従う必要があります。

この中で、遺体との接触については、
「遺体の搬送や火葬場における火葬に際しては、遺体からの感染を防ぐため、遺体 について全体を覆う非透過性納体袋に収容・密封するとともに、遺族等の意向にも配意しつつ、極力そのままの状態で火葬するよう努めるものとする。」
とされています。

つまり、たとえ亡くなられた方のご遺族であってもお見送りすることが出来ずに
荼毘に付されることになります。

価格は?

通常の生活では購入することはないと思いますが、
価格はおおよそ1~2万円程度、医療品を取り扱っている会社などで取り扱っています。

まとめ

今回の志村けんさんの様に非透過性納体袋にご遺体を入れる場合、
棺に入れて火葬前のお見送りをすることが出来ません。

感染を広げない為に必要なことであっても、残された遺族や親しかった知人達
にとっては非常に悲しいお別れになってします。

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