通知カードが5月末で廃止される!どんな問題が起こるのか?

時事

新型コロナウィルスの特別低額給付金の申請に必要なマイナンバーカード。
マイナンバーカードの申請や暗証番号の確認のため、多くの方々が役所を訪れて逆に危険な「3密」状態を作り出している状況です。

平成27年10月中旬以降から、マイナンバーを通知するために対象住民に郵送されていた通知カード。

2020年5月末で廃止される、との発表がありましたが廃止される事でどんな問題が起こるのか?

調べてみました。

Contents

通知カードって何

通知カードは、住民の方々にマイナンバーを通知する紙製のカードで、平成27年10月5日にマイナンバー(社会保障・税番号)制度が施行されたことに伴い、割り当てられたナンバーを通知するために、同年中旬より簡易書留により郵送されました。

通知カードには、マイナンバーの他、発行時点で居住している住所、氏名、生年月日、性別等が記載されており、透かし等の偽造防止技術も施されています。

ただし、顔写真は記載されておらず、通知カードを使用してマイナンバーの確認
と本人確認を同時に行うためには、別に運転免許証やパスポート等の本人確認書類が必要となります。

カードのみで身分証明書として使用することが出来る個人番号カード(マイナンバーカード)の発行の際には、このカードとの引き換えになるので保管しておく必要があります。

紛失した際は、警察に紛失した旨を届け出た上で役所に再発行をしてもらいます。

再発行には手数料が必要です。

個人番号カード(マイナンバーカード)って何?

平成15年8月より、マイナンバーを記載した住民基本台帳カードが発行されました。
このカードは先行して送付された通知カードに記載されている事項がICチップに記憶
されています。

このカードにより例えば転入出手続きの簡略化、電子証明書による電子申請
の利用、自治体によりコンビニでの住民票・印鑑証明書の交付、顔写真付きのものは単体で身分証明書として利用することが出来ました。

この住民基本台帳カードに更なるサービスの向上・利便性を加えたものとして、
マイナンバーカード(個人番号カード)が発行されました。

マイナンバーカードの発行により、新規の住民基本台帳カードの発行は行われなくなります。

個人番号カードと住基カードの違い

マイナンバーカードと住基カードとの違いは何でしょうか?

マイナンバーカードは、住基カードで利用できた各種サービスの他に、
オンラインバンキング(予定)などの各種民間のオンライン取引等に利用することが出来ます。

従来「住基ネット」により、市区町村等の自治体と行政機関との間で共有していた情報に個人の住基カードでは個人がインターネットを通じて住基ネットの情報にアクセスする事はできませんでした。

マイナンバー制度では、個人がネットを通じて「マイポータル」という情報提供等の情報開示システムを利用出来るようになります。

この「マイポータル」にアクセスすることで、行政機関が自分の情報をいつ、どことやり取りしたかを確認したり、行政機関からの情報を閲覧することが出来ます。

また、ネットバンキングなど民間の各種オンライン取引にも利用可能となるようです。

通知カード廃止されるとどんな問題が?

現時点でマイナンバーカードを持っていない人が、通知カードを廃止されてしまったらどうなるのでしょうか?

各自治体ホームページ等で調べてみると、解りにくい文言で書かれているところもありますが、カードと住民票に記載されている情報(住所、氏名等)に変更がない限り、従来のカードと同様(他の身分証明書と併用してのマイナンバーの証明)に使用できることがわかりました。

但し、以下の項目については行うことができません。

・結婚、転居などでのカード記載事項の変更手続き

先にも書きましたが、通知カードと住民票に記載されている情報が異なっているとマイナンバーを証明する書類としては使用することができなくなります。

記載事項変更後でも、マイナンバーが記載されている住民票がナンバーを証明できる書類として利用できるので、転居した際には転出先の役所にて窓口の指示に従って手続きを行えばよいと思います。

・カードの新規・再発行手続き

カードを紛失、または国外からの帰国・出生などでカードを持っていない場合は、この通知カードの発行・再発行ができません。

帰国・出生などで新たなマイナンバーが付与された場合は、役所の方から改めて書類が届く様なので、その書類に記載されている手順に従う必要があります。

紛失した場合は、手元に「個人番号カード交付書」が残っている場合は、通常の方法と同じにマイナンバーカードの申請が行えます。

交付書が無い場合は、警察署へ「遺失物届け」の届け出を行った上で、役所へ行って、窓口の指示に従います。

まとめ

廃止、と発表されましたが実際には、すぐに大きな影響は出ないようです。

従来の住基カードでは、身分証明書としての側面が大きかったようですが、
カードで行うことのできる行政関係や民間のサービスの拡充を図ることで
カード普及率15%の改善を目指している狙いもあると思われます。

個人的には、セキュリティがしっかりしていたとしても
カードのICチップに記録される情報が多岐に渡るために紛失した場合の
情報漏洩に懸念を持っています。

そういった対策についてももっと情報発信をしてもらえる事で、
普及率が上がっていくのでは、と思いました。

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