コロナで院内感染発生! 何故発生したのか? その対策は?

時事

東京 台東区にある墨東病院でコロナウィルスの
院内感染により複数の感染者が発生しています。
医療の場で何故発生したのか?その対策は?

Contents

院内感染とは

病気の治療の場である病院では、様々な病原体に感染して
いたり、治療の為に免疫抑制剤を投与され、感染防御能力
(抵抗力)が低下した患者さん等が多くいて感染症が多く発生
しやすい特殊な場所であるといえます。

その病院内で細菌やウィルス等の病原菌に晒されること
により感染が生じます。

病原体によって潜伏期間が異なりますが、一般に感染してから
48時間以降に発症した場合を院内感染とみなしています。

それに対して入院前に病原菌に晒され、感染・発病した場合
は市中感染と呼ばれます。

何故発生する?

先にも書きましたが、体力や病原体に対する抵抗力が落ちている
人達は、病気ではない健康な人にとって何でもない菌や普段悪さ
をしないような菌に感染してしまう状態を易感染性と呼びます。

通常病院には易感染性の患者さんだけではなく、医師や看護師、
入院中の患者さんを見舞いに来る方、多くの人達が出入りします。

そのような人たちが市中で菌で感染、その潜伏期間中に病院に来院、
易感染性の状態にある人たちと接触することにより感染、さらその
感染者がに他の人達に接触することにより、広がっていきます。

院内感染は人から人へだけでなく、医療機器などを介しても感染が
広がっていきます。

院内感染を引き起こす原因菌はインフルエンザ、麻疹などのウィルス、
サルモネラ菌などの食中毒菌、結核菌などが挙げられます。

その対策とは?

各病院では院内感染に対してのマニュアルを作成して、事態に備えています。

その詳しい内容については、病院ごとに異なりますが、主な防止対策は
下記の3つになります。

・患者さん自体の感染症の発生防止
・患者さんから患者さん間の伝搬防止
・職員の間での伝搬防止

病原菌の感染経路は飛沫感染、空気感染、接触感染の3つがあります。

飛沫感染

患者さんの咳やくしゃみで生じる飛沫粒子は通常5μm(1μmは1/1000mm)
以上で、これに晒されることで感染すること。

空気感染

飛沫粒子の水分が蒸発すると、微粒子となり空気中に浮遊し、1m以上の
距離を移動します。
その浮遊した病原体を呼吸により体内に取り込み、発症すること。

接触感染

感染者、医療従事者が病原体に汚染された物を介して感染すること。

飛沫、空気感染の対策には空気感染を防ぐためには、特殊なフィルター機能を持ったマスク(N95マスク)や場合によってはゴーグルを着用します。
N95マスクは空気中に浮遊する平均径0.3μmの微粒子のうち、95%以上を捕集します。

接触感染に対しては手袋、ガウンの着用が必要となります。

院内感染で病院側の責任を問えるのか?

院内感染で感染症が発生した場合,感染した患者が感染したことについて病院の
責任を問う場合、患者側が感染経路(いつ、どこから、どのように)を証明することが必要です。

しかし、仮にそれらを証明できたとしても、患者側は感染したことについて病院側に何らかの落ち度があったこと、その落ち度がなければ感染が避けられたことを証明しなければなりません。

それらすべてを証明できない限り、病院側の賠償責任は認められません。

まとめ

普段の生活の中で他の人々と接する機会は非常に多いです。

自覚症状がある場合などはマスクを着用することで他人への感染を防ぐことが
出来ますが、感染症の潜伏期間中では、自身も他人もそのことを知る事が困難です。

他人へ移さない為に、移されない為に普段からのマスクの着用、薬用せっけん等での手洗い、うがいの励行などを習慣付けて、感染の拡大を防ぎましょう。

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