肺機能の低下や心臓手術の際に使用される人工心肺装置とは?

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タレントの志村けんさんがコロナウィルスに感染、 入院

タレントの志村けんさんがコロナウィルスに感染、現在人工心肺装置を備えている病院へ入院している事が判明しました。
その人工心肺装置とは何か?
普段あまり聞くことのない人工心肺についての情報をお届けします。

人工心肺装置とは?

人工心肺装置(ECMO:エクモ)とは、心臓外科手術の際に一時的に心臓と肺の機能を代行したり、重症の肺炎患者にに対して肺の機能を人工肺で補う装置です。
首や足の付け根から静脈に太い管を挿入し、患者の静脈血を取り出し、ポンプを使って装置内にある人工肺で二酸化炭素を除去→酸素を取り込み、再び患者の静脈、または動脈へ戻す体外循環を使った生命維持装置の事を言います。 酸素吸入や人工呼吸器などを使用しても症状が改善しない場合に使用されるケースが多いです。
しかし、ECMOの効果が出てくるのには時間がかかり(約1週間)、他の臓器(肝臓など)が弱っていたり持病があったりすると、回復に更に
時間が必要となります。

人工心肺装置を製造している会社はどこ?

医療機器は安全上のリスクで、「一般医療機器(クラス1)」、管理医療機器(クラス2)」、「高度管理医療機器(クラス3・4)に分類されており、人工心肺装置はこの中のクラス3(高度管理医療機器)に分類されています。
国内では欧米各国の著名なメーカーの製品も出回っていますが、日本のメーカーではテルモ、フクダ電子、JMS、川澄化学工業、ニプロ、等の機器が使用されています。
機械本体の価格はメーカーによって差異はありますが、ラクに家が一件建てられる値段(3千万円~)、日本全国の設置台数は1500台弱です。

まとめ

今回のコロナウィルスの場合、感染者の内8割が軽症もしくは無症状、残りの2割が入院を必要、更にその5%の患者が集中治療室にて
治療が必要です。病院に入院、通常に周りの人と会話できる状態であったとしても数時間後には人工心肺なしでは助けられない状況に
なることもあります。
先にも書きましたが、人工心肺を使用することによって若年者でも様々なリスクが生じます。
装置自体には病を治す効果はなく、弱まってる臓器が回復するまでの間、その機能を代行(補助)しているものです。
その他の病気のためにこの装置を必要と‏している人たちも少なくない、と思います。
元々全国の病院に設置されている台数もあまり多くないので、今回の肺炎患者の増加により、この人工心肺装置に関する深刻な
問題が起こらない事を切に願います。

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