今回は、商用で滞在した香港で遭遇した現地だけで通じるローカルマナーに
ついて記してみたいと思います。
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飲茶を食べに・・・
仕事で現地を訪れていたある日、出張者と現地の人達とで昼食に飲茶をしよう、
という事になりオフィスの近所のお店に。
テーブルに着き、料理が出て来るまでの間お茶で一服。
一緒にいる中華圏の同僚たちは、円卓を囲んでお互いに中国語で会話が弾んでいますが、中国語の話せないエンジニアは会話が全く解らないので蚊帳の外。ただお茶を飲むのみ。
中国の庶民的なレストランでは、卓上に湯飲みが2つ出てくることがあります。
一方にはただのお湯、もう一方にはお茶が注がれます。
しかし、このお湯は飲んではいけません。
じゃあ何の為?
それはお箸をゆすぐためのものなのです。
詳しい理由は忘れてしまいましたが、私はこのお湯を飲んでしまい皆に大笑いされました。
お茶を注ぐと・・
ぼーっとしながらお茶を飲んでいたら、右隣に座って中国語でまくし立ててい香港在住のエンジニアの茶碗が空いていることに気が付きました。
手近にあった急須からお茶を注いであげると、会話を続けながらこちらを向かずに、左手で作った握りこぶしの中指第二関節あたりでテーブルを”コンコン”と2回叩きます。
”お茶を入れてやったのに礼も言わない失礼な奴だな”なんて思いながらも、とにかくヒマなので周りの奴にもお茶をサーブします。
中華圏外の人たちは例外なく皆「Thank you」と言ってくれますが、現地の人たちはさにあらず。
同様にこちらを見ずに”コンコン”だけ。
良く周りを見てみると、現地人同士でも同じ事をしています。
不思議そうに眺めていたら、最初にお茶をサーブしてあげた在香港の同僚がニヤニヤ笑いながら意味を教えてくれました。
これは香港流の”有難う”の意味だそうです。
会話をしていたり、食事をしている際にお茶を入れてもらったりした時、お礼を言う為に自分たちの行為を中断するのはもったいない(面倒)なので”コンコン”で謝意を表しているのだそう。
中華圏の各地から香港に来る人たちの中で、このマナーを知っている人はそのようなシチュエーションの際には現地の人たちと同様に”コンコン”とやりますが、自分の地元では決してやりません。というかその行為自体が理解されないそうです。
このブログをお読みいただいた方で香港に出かけられるチャンスのある方は、一度チャレンジしてみたら如何でしょうか?
意外とウケるかも?